- 大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)とは
- 以下のような症状・お悩みがありましたら当院へ
- 大腸カメラ検査で発見できる疾患
- なぜ大腸カメラ検査を受けた方が良いのか
- 当院で大腸カメラを受けていただくメリット
- 検査を受けていただく流れ
- 検査費用
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)とは
大腸カメラ検査は、内視鏡カメラを肛門から挿入し、大腸の一番奥にある盲腸や小腸の一番下の部分まで内視鏡を入れ、戻りながら大腸を詳細に調べる検査です。
大腸内のポリープやがん、炎症などを発見するのに役立ちます。大腸がんは、日本においてすべてのがん患者のうち、2番目に死亡者数の多いがんです。女性では最も死亡者数の多いがんとなっており、男性では第3位になっています。
大腸がんはかなり進行するまでほとんど症状がないため、症状が出た時には、外科的治療や抗がん剤治療といった身体への負担が大きな治療が必要となることが多くなります。
大腸がん検診などで便潜血検査が陽性となった方や血便が出た方は勿論、便秘・下痢が続く方、便が細くなった方、腹痛・お腹の張りが気になる方、血縁の方に大腸がんにかかられた方がいらっしゃる方は、是非とも大腸内視鏡検査を受けて頂くことをおすすめいたします。
大腸内視鏡検査は大腸がんを発見できるだけでなく、大腸がんに進展していく可能性のある大腸ポリープ(腺腫性ポリープなど)を内視鏡手術によって治療することが出来るという大きなメリットがあります。
定期的な大腸内視鏡検査を受けることで大腸がんのリスクを低減出来ることが証明されています。
当院では、全ての内視鏡検査を経験豊富な消化器内視鏡学会専門医が行います。また、設備面でも先進の内視鏡検査システムをそろえ、精度の高い検査をご提供出来る体制を整えております。
御希望に応じて、麻酔(鎮静剤や鎮痛剤)を使用して苦痛を抑えた検査を受けることも可能ですので、どうぞ安心して検査を受けて頂ければと存じます
なお、大腸内視鏡検査にあたって、下剤の服用が必要となりますが、病状によっては下剤の服用がリスクとなる場合もありますので、基本的に検査前に診察をさせて頂く必要があります。検査には前日からの食事制限や前日・当日の下剤内服が必要です。当院では不快感を最小限に抑えながら、患者様が楽に受けられるよう配慮しています。
以下のような症状・お悩みがありましたら当院へ
- 下血
- 残便感
- 下痢が続く(3ヶ月以上)
- 便秘が続く(3ヶ月以上)
- 血便(血の混じった便)
- 腹痛
- 急な体重減少
- 腹部膨満感
- 便が細くなった
- 大腸がんにかかった血縁者がいる
- 直近5年以内で、大腸カメラ検査を受けていない
このような症状は、大腸がんなど命に関わる疾患の症状として出ていることもあります。原因を突き止めるためにも、ぜひ一度大腸カメラ検査を受けられることをおすすめします。
便潜血検査で陽性反応が見られた場合
便潜血検査で陽性結果が出た場合、大腸がんや大腸ポリープの可能性も考えられるため、大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。
血便や下血にお困りの方は、食道から胃、十二指腸、小腸、肝臓、脾臓、胆道、膵臓、大腸、肛門までの消化器器官や内臓のどこかが、何らかの疾患を発症しているかもしれません。少量の出血でも、早期発見・早期治療のためには自己判断せずに、受診頂くことをおすすめいたします。
大腸カメラ検査で発見できる疾患
大腸カメラ検査は、肛門から内視鏡を挿入して、大腸の粘膜を直接観察する検査です。
小腸の一番下の部分(回腸末端)や大腸の状態を直接観察できるので、目に見えるご病気がある場合には症状の原因を特定できることが多いです。
- 感染性胃腸炎(ウイルス性・細菌性)
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 虚血性腸炎
- 大腸ポリープ(大腸腺腫)
- 大腸粘膜下腫瘍
- 大腸がん
- 直腸カルチノイド
- 大腸憩室症(けいしつ)・大腸憩室炎
- 大腸脂肪腫
- 腸結核
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- ベーチェット病(腸管型)
- 急性虫垂炎(盲腸)
- 憩室出血
- 直腸粘膜脱症候群
- 急性出血性直腸潰瘍
- 吸収不良症候群
- 大腸メラノーシス
なぜ大腸カメラ検査を受けた方が良いのか
大腸がんは、日本においてがんによる死亡者数が2番目に多いがんです。特に女性では最も死亡者数が多く、男性でも第3位となっており、いかにして大腸がんで苦しむ方を減らすかが社会的課題となっています。
大腸がんは進行するまでほとんど症状がなく、症状が出た時には、外科的治療や抗がん剤治療など、身体への負担が大きな治療が必要となることが多いです。そのため、早期発見が重要であり、大腸がん検診などで便潜血検査が陽性となった方や血便が出た方は勿論、便秘・下痢が続く方、便が細くなった方、腹痛・お腹の張りが気になる方、血縁の方に大腸がんにかかられた方がいらっしゃる方は、是非とも大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を受けて頂くことをおすすめいたします。
大腸カメラは、大腸がんの発見だけでなく、大腸がんに進展する可能性のある大腸ポリープ(腺腫性ポリープなど)を内視鏡手術によって治療できるという大きなメリットがあります。適切な間隔で定期的に大腸内視鏡検査を受けることで、大腸がんの死亡リスクが低減できることが証明されています。
しかし、はじめて検査を受ける方や、過去の検査で苦しい経験をされた方にとっては、ハードルの高い検査と感じることもあるかもしれません。当院では、そうした検査に伴う苦痛や不安をできるかぎり低減するため、様々な工夫をこらしております。
患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの麻酔(鎮静剤・鎮痛剤)を使用し、うとうとしている間に検査を受けることが可能です。また、検査中・検査後のお腹の張りを軽減する二酸化炭素送気システムも導入しています。 大腸カメラ検査をご検討中の方は、是非お気軽にご相談ください。
当院で大腸カメラを受けていただくメリット
質の高い内視鏡検査を提供するため、経験豊富な専門医が高度な技術を駆使
当院の内視鏡検査は、長年にわたり高度医療機関で内視鏡検査や内視鏡治療に携わってきた、経験豊富な内視鏡専門医が担当します。
先進の内視鏡システムを活用し、専門的知識・高度な技術・豊富な経験を活かして、精度の高い検査を提供しています。
患者様の負担を軽減するため、スタッフ一丸となって快適な検査体制づくりに努めております。「大腸カメラ検査はちょっと……」と不安に感じる方も、是非お気軽にご相談ください。
麻酔を使用して、眠くなったような感覚で検査を受けることができます
当院では、麻酔を使用したオプションを提供しております。眠っているような感覚で受けていただけるため、検査中の痛みはほとんど感じられません。
心身をリラックスさせた状態で検査を受けていただけるため、検査による痛みや違和感を気にすることなく、安心してご利用いただけます。検査も円滑に進行し、安全性の高い検査を迅速かつ効率的に提供しております。
患者様に最適な麻酔を選択し、適切に投与します。麻酔を希望されない方や自家用車でお越しの方には、麻酔なしでの検査も可能です。
ただし、鎮痛剤を使用する場合、検査当日は車・バイク・自転車等の運転を避けていただきます。この点を予めご理解いただけますと何よりです。
下剤の種類をご相談できます
大腸カメラ検査を受けられた患者様の中には、「前処置の下剤が嫌」「下剤の味が苦手だった」と感じる方も少なくありません。当院では、患者様の要望や症状に合わせて、負担の少ない下剤を選択できます。
基本の下剤に加え、比較的飲みやすいとされるマグコロールやサルプレップをご用意しております。特にサルプレップは飲みやすく、摂取量もコップ2杯程度で済みます(水は多めに摂るようにしてください)。
※医師の判断でご希望に添えない場合があります。
最新の内視鏡システム4kディスプレイ、8000シリーズを導入
富士フイルムの最新内視鏡システム「ELUXEO(エルクセオ)8000システム」はLED光源を装備し、様々な観察モードに対応することで、より高度で精密な検査が可能となりました。
画像強調観察BLI・LCI機能に対応
富士フイルム社が提供するBLI(Blue Laser Imaging)やLCI(Linked Color Imaging)といった高度な画像強調技術を導入した、先進の内視鏡システムをご用意しています。
BLIは血管や粘膜の微細構造を強調し、腫瘍の質的診断に有用です。LCIは赤色領域の濃淡を強調することで病変の視認性を向上させます。これらの画像強調技術を併用することで、早期がんの発見率の上昇や、診断精度の上昇が期待できます。
高い精度の検査が可能となる拡大内視鏡を導入
光学拡大率が約135倍まで拡大観察出来るレンズを搭載した内視鏡を採用しています。粘膜表層の微細な構造を詳細に観察できるため、病変が悪性なのか良性なのかを判断したり、僅かな病変の早期発見したりするのに非常に有用です。
大型ハイビジョンモニターを用いた観察
内視鏡スコープに搭載されたセンサーで捉えた映像を、大型ハイビジョンモニターに映し出し、詳細に観察します。高精細な映像により微細な構造を鮮明に捉え、映り込みや反射も少ないため、高精度な検査が実現できます。
苦痛・不快感を軽減させる無送気・軸保持短縮法と水浸法
大腸は曲がりくねった長い臓器であり、個人差が大きく、強いねじれや癒着がある方も珍しくありません。
当院では、なるべく腸を伸ばさず、丁寧にたぐり寄せながら短縮させる「無送気・軸保持短縮法」を採用しています。腸が無理に伸ばされないため、苦痛が少なく腸に優しい挿入法となっています。
また、この挿入法を基本として、ガスのかわりに水を注入してスコープをすすめる「水浸法」も適宜併用し、苦痛を最小限に抑えた検査を追求しています。
検査中に見つけた大腸ポリープは即座に切除することも可能
大腸がんの発症様式には幾つかのパターンがあるとされていますが、約90%は「腺腫性ポリープ」が時間をかけて増大し、がん化すると考えられています。
そのため、がん前変の大腸ポリープを切除することは、将来の大腸がんのリスクを軽減するのに有効とされています。
当院では、大腸カメラ検査中に見つかった大腸ポリープをそのまま内視鏡的に切除する日帰り手術を実施しています。1回の大腸カメラで、検査・治療・予防までを完了できる体制を整えています。
ポリープの切除は「日帰り手術」として行うため、原則として入院は不要です。
ただし、ポリープが大きい場合や深達度の深いがんの可能性が疑われる場合など、高次医療機関での治療が望ましいと判断された場合には、適切にご紹介させて頂きます。また、ポリープの数が非常に多い場合には、複数回に分割して切除させて頂く可能性があります。
二酸化炭素ガスを使用して検査時・検査後の膨満感を軽減
大腸カメラでは、詳細な観察をするために腸を膨らませる必要があり、送気を行います。
しかし、従来の空気の送気では検査後も長時間腹部膨満感が残るという課題がありました。
当院では体内への吸収が早い二酸化炭素ガス送気装置を導入し、検査時・検査後の腹部膨満感や不快感を軽減することで、より快適に検査を受けていただける体制を整えております。
初めての方も安心、院内での下剤服用も可能
大腸カメラ検査を行う際には、できるだけ腸内に便が残っていない状態で検査を行うことが望ましいです。
残便があると死角のある検査となってしまうことが多く、小さな異常が視認できなくなる可能性があるため、事前の準備として、下剤による前処置が必要です。
下剤の服用はご自宅でも可能ですが、初めて大腸カメラを受ける方や洗浄液の服用が苦手な方、服用後の移動に不安がある方もいらっしゃいます。
当院では、院内で下剤を服用していただける体制を整えておりますので、お気軽にご相談ください。
※スペースには限りがあるため、日によってはご希望に添えない場合があります。
土曜も診療・検査を行っております
「平日は家事や仕事などで時間を作るのが難しい」とお悩みの方でも、土曜日に検査を受けていただけるよう対応しております。ご希望の際はお気軽にお問い合わせください。
横になったままリカバリールームへお運びします
鎮静剤を使用した検査を受けられた場合、検査後はしばらくリカバリールームで安静にしていただきます。
当院では、ストレッチャーに横たわったまま、リカバリールームへと移動させていただきますので、そのままおくつろぎいただけます。
無理に移動させることはしませんので、ご安心ください。
胃カメラと大腸カメラを同日で受けていただけます
当院では、胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に受けていただける体制をととのえております。
事前の食事制限や前処置などの準備も1回で済むため、お忙しい方にもご活用頂ければ幸いです。
洗浄・消毒に徹底しております
当院では、院内の清潔さに重点を置いています。内視鏡検査では感染予防に取り組み、使い捨て可能なアイテムは全てディスポーザブル品で用意しています。
使い捨て不可の内視鏡スコープや処置器具については、内視鏡学会の厳格なガイドラインを順守し、洗浄と滅菌を徹底しております。
検査毎に洗浄と滅菌が完了した器具を必ず準備し、安全で信頼できる検査を提供しております。
検査を受けていただく流れ
STEP1診察
大腸カメラを受けて頂く方には、原則として検査前に診察を受けていただいております。大腸カメラ検査を受ける際に気を付けていただきたい点や検査食に関する説明を行います。場合によっては、血液検査や腹部レントゲン、腹部エコーなどの検査も追加します。
STEP2検査前日
夜21時以降の食事は控えてください。透明で糖分が含まれていない飲み物(例:水や薄いお茶など)であれば、摂取していただいても問題ありません。
STEP3当日の朝
朝食はお控えいただき、空腹でお越しください。前日同様、水や薄いお茶は摂取しても構いません。下剤は検査の4時間前にご自宅で服用していただきます。検査開始の1時間前までにお越しください。
ご自宅での内服が不安な場合は、ご来院後に内服いただくことも可能です。病院での下剤服用をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
STEP4ご到着
検査着に着替えていただきます。その後に検査の準備を始めます。鎮静剤を使用する場合には点滴を注入し、検査が始まる直前に鎮静剤を投与します。
禁止事項
鎮静剤を使用した後は車やバイク、自転車の運転は危険ですので、絶対にお止めください。鎮静剤を使用した検査を受ける際は、必ず同伴者に運転していただくようお願いしております。
STEP5検査
検査自体は15~20分ほどで終了しますが、ポリープの切除や組織の採取が必要な場合は、それ以上のお時間が必要になる可能性があります。ポリープを切除した場合は、病理検査に提出します。
STEP6検査後と注意点
診察を担当した医師が、検査をご説明いたします。 (鎮静剤を使用した方は、鎮静効果が切れるまでリカバリールームでゆっくりお過ごしいただき、その後結果を説明いたします。)
組織採取や大腸ポリープ切除を行った場合、病理結果が出るまでに約1-2週間かかります。そのため、後日再度ご来院いただき、結果を説明させていただきますので、あらかじめご了承ください。
検査当日は、遠方への外出や激しい運動を避けていただくのが望ましいです。
また、大腸ポリープの切除後は、数日から1週間程度、飲酒や激しい運動、遠方への移動などを制限する必要があります。
検査費用
1割負担 | 3割負担 | |
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大腸カメラ検査のみ | 約2,500円前後 | 約7,500円前後 |
大腸カメラ+病理組織検査 | 約3,500〜6000円前後 | 約10,000〜17000円前後 |
日帰り大腸ポリープ切除(病理検査含む) | 約9,000〜12000円前後 | 約26,000〜35000円前後 |
診察料・処方料・他検査料等は別途かかります。